年齢は30代だろうか。職場に体感で3分おきに席を立ってどこかに行って帰ってくる不思議な社員がいる。もっとかもしれない。彼には、そんなに動くような業務はないのに。万歩計を持たせたら、勤務時間中に何万歩も達成できそうな勢いだ。
仕事の話を訪ねて行ってしてるのだろうか?今どきチャットやメールがあるのに訪ねられて話をされる方は迷惑でしかないだろう。しかも、何度も。
何度も訪ねてくるのはフットワークが軽いというアピールにもならない。一度で話が終わらないのは、考慮が足りなさすぎる。頭が軽いアピールにはなりそうだが。
北条氏政の逸話を思い出す。氏政は、ご飯に汁をかけて食べようとするが少なかったのでもう一度かけた。父親の北条氏康(北条早雲の孫)は、それを見て「毎日食事しているのに、汁の量も分からんとは。(そんな奴が領国や家臣を推し量る事なぞ出来るわけがない)」と嘆いた。
私の隣でよく居眠りしている口の悪いおじさんは、最近の乱高下する株価が気になってこっそり見にいっているのだとか、トイレに彼の隠し部屋があるとか噂している。
さては、恋をしているのかもしれない。意中の娘に変な虫がついていないか何度も気になって見に行っているとか。それなら彼の気持ちは分かる。私も思春期はそうだった。
もしそうだとして、娘の気持ちも分かる。きっと彼を気持ち悪いと思っているはずだ。
体感で3分おきにと書いたが、本当はどうだか明日数えてみようと思うが、ひつじを数えるの同じ効果で寝てしまうかもしれない。
隣りのおじさんが居眠りしているのは、こういうことか。
徘徊する彼の謎を解こうとしたら、隣の居眠りおじさんの謎を解いてしまったようだ。